Wednesday, November 6, 2013

2013.11.4. Ulises Conti Piano Solo Report


ご来場下さった皆さまありがとうございました!
また、当日限定の料理もおかげさまで完売しありがとうございました!

ウリセス・コンティは、晩年のビル・エヴァンスの風貌(本人公認)で、21世紀のエリック・サティとも感じ、印象派の意匠も取り入れながら、シュールで唯一無二のエンターテイナーでした。

オルゴールから始まり、ハンモックカフェ史上もっとも小さな音での即興演奏が約10分続いたのち、「Manuel」のメロディーに入っていく瞬間は鳥肌モノの感動でした。彼の各アルバムの冒頭曲は誰が聴いても始まりを告げることがわかる幕開け感があり、自身のムードのために導入部がいかに大切なのかを再認識しました。演奏は『ATLAS』収録曲からの自作曲を中心に節々にユーモアが潜んでいて、にんまりすることも。

また、ハンモックカフェのピアノで、今まで出たことがない音が鳴っていたように思います。それは、テクニックだけではなく、ピアノと友人のように接し、ピアノの声を聞き、一緒に戯れるウリセス・コンティだからこそ出た音色だと感じました。彼の演奏を聴いていて高音部の弱音が”やわらか”なことに、あるピアニストが言っていた言葉を思い出しました。「大きい音よりも小さな音を出すほうが何倍も難しい」ことを。

アンコール曲には、映画サウンド・オブ・ミュージックの劇中歌「My favarite things」を演奏。そのあまりにも美しい演奏に、だれもが心酔したことでしょう。

よほどの音楽好きでない限り、日本盤『ATLAS』が発売されるまでアルゼンチンの音楽家ウリセス・コンティの存在を知っていた人はそんなに多くないと思います。しかし、こんなにもたくさんの日本人に迎えられ、ウリセスさんは感動されていました。日本盤を制作されたレーベルflau、アルゼンチン盤の輸入元、彼の音楽を紹介されている方々や今回の来日に携わっている皆さまに感謝いたします。







右から、flau福園さん、bar buenos aires 吉本さん、Ulises Contiさん、刺繍デザイナーのJazmin Berakhaさん、中正さん、ありがとうございました!