Thursday, October 24, 2013

Sin Fronteras


さながら美しく混ざり合う”坩堝”のように。チリ出身のマンドリン/ギター奏者、作曲家アントニオ・レストゥッチの作品は、南米諸国のリズムに、スペインの情熱や、インドや中東の神秘性が見事に合わさり、伝統と革新が交錯した独創的で美しいジャズフュージョン。カルロス・アギーレ(piano)、フェルナンド・シルヴァ(bass)、ホルヘ・パルド(flute / sax)など、名手を迎え2003年にバルセロナ、2004年にサンチアゴにて録音された素晴らしい傑作。なかでも特筆したいのは唯一のヴォーカル入りでラスト曲の「Esperanza」。カルロスのピアノに共振するアントニオの愛娘エスペランサ・レストゥッチの潤いあるスキャットがあまりにも美しく、何度聴いても涙腺が緩みます。

●Antonio Restucci / Crisol  




そして、そのアントニオ・レストゥッチやカルロス・アギーレ、フェルナンド・シルヴァ、さらにアカ・セカ・トリオのメンバーや、セシリア・サバラも参加した『Sombra de Ombú』。これほどの音楽家に目に掛けられていることにその才能が伺えますが、主役は、清楚系から熱唱系、艶系まで幅広い美声を聴かせてくれるアルゼンチンの才女ベレン・イレー。こちらはアルゼンチンでも品切れでしたが、このたび カルロス・アギーレの名曲「Peces de Luz」が追加され、待望の再プレス。2008年の1stエディションと同じくジャケット内側にはオンブーの木陰に映る不思議な動物が描かれています。ハンモックカフェでは約2年ぶりの再入荷。アルゼンチン女性シンガーソングライターの名作です。

●Belen Ilé / Sombra de Ombú (2013年2ndエディション)




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