Wednesday, November 28, 2012

Antonio Loureiro "Só"


人間と自然、文明と野生を往来するミナスで育まれた才能が開花した、天才音楽家アントニオ・ロウレイロ。彼の音楽を聴いた瞬間、ブラジルの建築家オスカー・ニーマイヤーを想い起こした。それは綿密に考えられたモダニズム建築のように大胆な音に聴こえたから。ピアノ、ベース、ドラム、ヴォーカル、ギターを多重録音していることも建設的に感じたからでしょうか。鋭い洞察力と先見の明ある歌詞に知性をちりばめ構築してゆき、アルゼンチンからゲストもあり、ディエゴ・スキッシ・キンテートの バンドネオン奏者、サンチアゴ・セグレトや、アカセカ・トリオのピアニスト、アンドレス・べエウサエルトも参加しており、国の垣根を悠々と超えて質の高い音楽が創造されていることに、音楽を愛するいちファンとして素直に悦びを感じます。日本盤として歌詞・対訳付で発売された素晴らしい作品。来日待望!

●Antonio Loureiro / Só  2.415円 (在庫△)再入荷

詳細は下記2つのリンクにて。是非読んでみて下さい!

【NRT】リリース元 NRTオフィシャルページで試聴できます。 

【dacapo】底知れぬブラジルの音楽シーンを象徴する、若き才能の驚くべきCD。


そういえば彼のキャリアをスタートさせたブラジル、ミナス・ジェライスの州都
ベロ・オリゾンチにもオスカー・ニーマイヤー建築の教会があるそうです。
青年時代ロウレイロはその教会が建つ美しい湖畔で過ごしていたとのこと。

Tuesday, November 27, 2012

Noche en Buenos Aires / AR 2012 ㉑



ブエノスアイレスの夜。
早くても21:00頃、遅い時間では24:00頃から毎日様々な場所でライヴが行われています。おそらくは整備工場か倉庫を改装したCAFFは大所帯が演奏できる大きな会場で魅力的なアーティストが出演しています。上記写真のように初めてではちょっと躊躇する入口ですが、入ってしまえばなんともありません(笑)。タルタやピッツァなどアルゼンチンらしい軽食やもちろんキルメスビールもあり、丸テーブルが整然と並んでありしっかり着席してライヴを堪能することが出来ます。
昨年はこの場所でプエンテセレステのライヴを生で体感して彼らのパフォーマンスに圧倒されました。そして今年は以前から観たかったセシリア・サバラのライヴがあり、”Ciclo(シクロ)”と言われる毎週決められた曜日に連続で出演する形式の最終回(9月30日)に行くことができました。
セシリア・サバラは、キケ・シネシに師事しギターの技術を磨いたシンガーソングライターです。彼女にしか歌えないであろう起伏あるオリジナル曲や、グッと心を掴まれるメロディーに美しい歌声。決して素通りさせてくれない音楽なのです。
水玉のキュートなスカートに7弦ギターで登場し、そのルックスと相まって歌唱力とギター演奏が素晴らしく、時折見せる優しい笑顔にも胸を打たれました。そしてシークレット・ゲストがYUSAなんてブエノスアイレスでしか出来ない夢の組み合わせ(前週のゲストはなんとカルロス・アギーレさんだったそうです!)。ライヴはすべてのアルバムから演奏していましたがその中から僕の好きな曲でもある2ndアルバムより"Vientre"をどうぞ。


セシリア・サバラのソロ名義の全タイトル入荷しました。左から...

●1st  : Cecilia Zabala / Aguaribay (1曲video crip付)2.100円(在庫×)
●2nd  : Cecilia Zabala / Pendiente  2.100円(在庫×)
●3rd  : Cecilia Zabala / Presente Infinito 2.100円(在庫✕)

1stアルバムからは、youtubeに"Aguaribay"のキケ・シネシさんとの貴重な
ライヴ動画がありました。シネシさんはこのアルバムにも1曲参加しています。
3rdアルバムからは"Migajas"をどうぞ。

Cecilia Zabalaオフィシャルページ



●Rogerio Botter Maio Trio / Sobre O Silencio  2.100円(在庫✕)

もう1枚、こちらはアルゼンチン滞在中にあったブエノスアイレス州ラ・プラタのジャズフェスティバルに出演していたブラジルのベース奏者、ホジェリオ・ボッテール・マイオのトリオ作品。
この日はギジェルモ・リソットに会うべくサンタフェ州ロサリオにいたため約350km離れていたこともあり観に行かなかったのですが、帰ってきてからご紹介したかったアルバムが届きました。
彼のHPをみると、この作品にも参加していたんだと思ったり、様々なミュージシャンとのセッションもしていたり新たな発見にも嬉しくなります。内容はホベルト・メネスカル本人が参加した1曲以外すべてオリジナル曲で構成された美しき佇まいのコンテンポラリー・ブラジル音楽。カルロス・アギーレも2曲アコーディオンで参加しアルゼンチンとの架け橋になるようなアルバムです。音楽性とイメージが重なる美しい調度品のようなジャケットは、贅沢にもアンドレ・メマーリによる撮影写真です。上質なインストゥルメンタル音楽を探している方にも強くおすすめします。
こちらで全曲試聴できますので是非聴いてみて下さい!

(photo by Nobuhiko Nakamura)

Friday, November 23, 2012

Siete paisajes en Argentina vol.1 11/23~12/30



本日、23日から写真展の第1回が始まります!
ようやく、さきほど貼り終えました。

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『Siete paisajes en Argentina』
雄大なアルゼンチンの自然・食・音楽の写真展
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12月30日まではキケ・シネシさんの写真を中心に展開し
カルロス・アギーレさんの自宅で行われた『Andando』の
レコーディング風景と、とりまく自然。
シネシさん自宅近くのルハンの街や教会などです。
はじめて見られる方でも分かりやすいよう
すべてに短く説明を書いています。

昨日のブログにてご案内させていただいた
限定コーヒー『ブエノスアイレス農園ゲイシャ品種』や
いつも通りのメニューも、もちろんご用意して
皆さまのお越しをお待ちしております!


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12月9日(日)キケ・シネシ&岩川光ライヴ
予定人数に達し満席となりました。
ご予約いただいた皆さまありがとうございます!
これからのご予約はキャンセル待ちとなります。

また、名古屋より東の方は当店以外にも会場がありますので
各会場お近くの方、ぜひいらしてください。
岩川光さんは来年からアルゼンチンへ移住されるそうなので
今回のキケ・シネシさんとのジャパンツアーはお見逃しなく!
青森から始まり山形から東京など9公演各地を巡ります。
↓↓↓↓↓
Quique Sinesi & Hikaru Iwakawa Duo Japan Tour 2012

Sunday, November 18, 2012

Aioi Oystar

牡蠣の季節ですね。
先日の定休日に毎年いつもお世話になっている
相生の岩本水産へ行ってきました。

19日(月)からパスタが新メニューになり、
その牡蠣を使ったパスタが加わります!

新鮮な牡蠣はそのままでももちろん美味しいですが、
今回は贅沢にも季節の緑野菜と共にペースト状にし
タリアテッレに絡めて牡蠣の旨みをご堪能いただけます。


Saturday, November 17, 2012

Nuevo musica argentino ,tango, jazz

深まる夜の音楽鑑賞におすすめ。
アルゼンチンのピアニスト率いるアンサンブル2タイトル。

●Diego Schissi Quinteto / tipas y tipos - en vivo en cafe vinilo 
                                                                2.000円(在庫△)

躍動と叙情が交錯する舞台劇を観ているかのような ドラマティックで先の読めない展開と圧倒的な迫力、そして穏やかな曲はストリングスも美しい。ディエゴ・スキッシ・キンテートはピアノとバンドネオン、ヴァイオリン、コントラバス、ギター、の5人編成を基本にゲストを迎え、アルゼンチンでしか生まれないであろう多彩で美しい独創的な タンゴ~ジャズ~フォルクローレを昇華した インスト主体のオリジナル曲。いつもながら装丁も凝った作りのCafe Viniloのライヴ盤CDシリーズ。今回のジャケットは窓が切り抜かれボタンが縫われています。たっぷり71分22秒収録。


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●Hernan Jacinto  /  LUA 1.900円 (在庫×)

煌びやかなピアノやサックス、トランペットの音色がロマンチックでクール。現在進行形アルゼンチン ジャズ シーンの貴公子エルナン・ハシント。7:30かけ ゆったりとたゆたうピアノ「Lua」やスウィンギーな「Arenales Blues」、メロウで美しい チャーリー・ガルシア作「Cuchillos」など、エモーショナルで都会的なインストゥルメンタルが連なる。彼の初となるこのアルバムでは作曲とピアノ、パーカッション、ジャケット写真も自身で担当するマルチな才能を持つ。若くしてこれまでにルイス・アルベルト・スピネッタや、ペドロ・アスナール、アカセカトリオ、カルロス・アギーレなど著名な音楽家と共演経験も多数あり今後の動向に目が離せない。

試聴はこちら。
Hernan Jacinto My Space

9月ブエノスアイレスで彼のライヴも体験してきました。
下記写真ブレてしまいましたがかなり男前でしたよ!
その後CDにもサインしていただきました。
美形な上に気さくに話してくださいました。
(photo by Nobuhiko Nakamura @ Virasoro Bar, Palermo, BuenosAires)

Tuesday, November 13, 2012

Siete paisajes en Argentina / AR 2012 ⑳


11月23日(金)~ ハンモックカフェにてアルゼンチン写真展が始まります!
今回の旅ではの多くの写真を撮ってきました。
各地方別に厳選ご紹介していきたいと思っています。

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『Siete paisajes en Argentina』
雄大なアルゼンチンの自然・食・音楽の写真展
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(通常営業のためご飲食オーダー要)


●第1回目(11月23日~12月末まで)は来日を控えたキケ・シネシさんにまつわる写真と、11月24日に発売されるコンピレイションCD『bar buenos aires』第2弾を記念して、そのCDの収録曲であるカルロス・アギーレ&キケ・シネシ"Andando"@パラナーのレコーディング写真なども展示いたします。

そして、2013年から約1ヶ月周期で...

●首都ブエノスアイレス
●ブエノスアイレス州ティグレ
●サンタフェ州ロサリオ
●チャコ州レシステンシア
●ラ・リオハ州ラ・リオハ
●エントレ・リオス州パラナー

と、半年ほどかけて“アルゼンチンの7つの風景”をテーマに写真展をハンモックカフェ店内にて開催します(街の順番や期間は後日掲載)。
ぜひ、この機会にご覧いただき、店内の音楽を感じながら、ご飲食を穏やかに楽しんでいただければ、とみなさまのお越しをお待ちしています。


Sunday, November 11, 2012

bar buenos aires ~Viento,Luz,Agua


11月24日(土)『bar buenos aires』第2弾
~Viento,Luz,Agua(風,光,水)~ コンピレイションCD発売!


おそらくこのブログをよく読んでくださっている方には
もうおなじみかと思います。
昨年に発売したbar buenos airesコンピレイション第1弾は、
カルロス・アギーレに捧げるというコンセプトのもと、
彼の創り出す音像風景と共鳴する才能溢れる
アルゼンチンの音楽家による美しい音楽を収録し、
初来日時の感謝も込めたメッセージ性のある
”友情のアルバム”のようにも感じました。

今回の第2弾は、サブタイトルにある~風,光,水~と題し、
アルゼンチンを起点に、世界へ飛び立ち
ブラジル、イタリア、ノルウェー、スウェーデンなど
カルロス・アギーレの音楽と共鳴する瑞々しくも美しい
世界のナチュラルな音楽が連なっています。
そして、ラスト曲にはアギーレ&シネシ"Andando"の新録を独占収録!
詳細はこちらをご覧下さいませ。

●V.A / bar buenos aires~Viento,Luz,Agua  2.400円(在庫△)再入荷


また、12月末(最終営業日)までに、
ハンモックカフェにてご購入(通販含む)のお客様には
この作品にまつわるアルゼンチンでの写真
(4枚入り/photo by Nobuhiko Nakamura)を全員にプレゼント。

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12月22日(土)現在
店頭・通販にてご好評いただき嬉しい限りです。
ご購入下さった方ありがとうございます!

全曲解説と関連作品と合わせ
HMV onlineで特集が組まれました。

僭越ながら推薦コメントを寄稿させていただきました。
素晴らしい方々と共に恐縮ですが是非ご覧くださいませ~
↓↓↓↓↓
バー・ブエノスアイレス ~風、光、水 





Saturday, November 3, 2012

Tarde de invierno


この季節になると、いつストーブを出そうかと思います。
昼間は穏やかな気候で窓を開けていると
時折吹く冷たい秋風がもうすぐ来る冬を気づかせてくれます。
休日の午後、ブランケットで暖をとっていると
マノロ・フアレスの"Tarde de invierno(冬の午後)"が聴こえてきました。
目を閉じると純白に化粧された山や美しい冬景色が広り、
踊りたくなる軽快な"Aschpa Sinchi"で楽しくなったり、
ヴィニシウスのユーリディスのワルツをイントロに引用した
" Badenes"ににんまりしてしまったり、
"La nochera"のピアノソロの音色にうっとりしているともう陽が沈んでいました。
こんな感じで音楽を聴いて時間が過ぎてゆく...
音楽はいつも空想の旅へと誘ってくれます。
今日は"冬景色"を感じたから今年は少し早くストーブの出番が来そうです。

●Manolo Juarez & Daniel Homer / Quarteto 1.700円  (在庫×)

アルゼンチン・コルドバ出身、ブエノスアイレス在住、
作曲家ピアニスト、マノロ・フアレスのMDRからの2008年カルテート作品。
ピアノ中心の全編インストゥルメンタル。
1960年後半頃からトリオで活動し現在まで15枚以上の作品をリリース。
交響曲やバレエ、演劇、映画音楽も手掛け、
2003年にはブエノスアイレスにある南米屈指の劇場コロンにて
ピアノソロ演奏したライヴCDをMDRから発表。
75才になる現在もコンサートを開催している御大。
教育分野ではラプラタ大学でクラシック音楽作曲の教鞭をとり、
中南米各地へ講演にも行っているそうです。
また、当時若いミュージシャンが演奏する場所がなかったことから
1957年に発足されたアルゼンチン若手音楽家協会
(現在CUDA)の創立メンバーらしく、
コンテンポラリーなアルゼンチン音楽が紹介されている現在、
このアルバムも仲間入りしてほしいと願います。
アルゼンチン音楽とジャズの架け橋にもなるような作品です。


アルバムから"Aschpa Sinchi"を1曲どうぞ。 ↓↓↓↓↓