Tuesday, June 26, 2012

Renato Motha & Patricia Lobato "Sunni-e"

数年前、鎌倉・報国寺の竹の庭を訪れたヘナート&パトリシアご夫妻は、
その空間が創り出す潤いある香りや静寂の美にいたく感動されたという。

出身地であるブラジル・ミナス地方では山々に囲まれた場所に住み、
自然との共生を考える夫妻の音楽を聴いていると、
山は人々の気持ちを内省化させ、
揺れる木々や草木に命が宿っていることに気付き、
あらゆる生命を感じてしまう。

そして、届けられた待望の新作『スニエ』は、
“深く耳を澄ます技法”というタイトルの2枚組アルバム。
静と動、陰と陽、または月と太陽のように、
CD1『BHAKTI』では、心落ち着かせ平穏を呼び戻し、
CD2『SHAKTI』は、言葉の力や波動を感じる。
ミナスミュージックとマントラの邂逅。
その静謐さと色彩感にみちた唯一無二のサウンドは新たな高みへ向かい、
体中の深いところで響き心の内面から浄化されてゆく。

そして、夫妻と同じくクンダリーニ・ヨガを実践しているという
アンドレ・メマーリが1曲ピアノ参加していることも注目したい。

●ヘナート・モタ & パトリシア・ロバート  /  スニエ   3.000円(在庫×)

詳細・全曲試聴はこちら!


 この5月、草月ホールで行われた静かなる音楽のフェスティバル
<sense of “Quiet”>では、カルロス・アギーレ、キケ・シネシと初共演し、
ヘナート&パトリシアご夫妻はさらなる音楽の境地へ到達しているように感じた。
photo by Rai Shizuno
photo by Rai Shizuno

Thursday, June 21, 2012

André Mehmari / Canteiro





「アンドレ・メマーリ」もうこの名前を聞いただけで素晴らしい音楽だということが確信できる。
それほどに魅了された人も多く、信頼できる美しい音楽を創造するたぐい稀な存在である。 作曲家ピアニストであり、20種類以上の楽器を奏でる天才マルチ奏者。実際にこの作品のほとんども演奏し多重録音している。だからこそ独自の世界観と発想に富んだ作曲ができるのだろう。美しく知的好奇心がありユーモアもある、でもそんな言葉だけでは伝えきれない音楽がたくさん詰まっている。この作品はCANTO(歌)をメインに収録した2枚組の大作で豪華なヴォーカリストが多く参加しており、この5月に来日したカルロス・アギーレさんも参加している。 

サンパウロから届いたメマーリさんの音楽が日本人の有志により箱入りでアートワークが加えられ、その形は大人のための“音楽の玉手箱”とも感じ取れる。しかも、1曲ごとに曲をイメージしたガル・オピードさんの淡くも力強い挿し絵が添えられ、完璧な仕事に関心しきり。そして、すべてに歌詞対訳がついており、もうこれだけでも読み物としての詩集になっていてその言葉に勇気づけられる。さらには楽譜もアクセスして入手できると言うなんとも贅沢な作品だ。 この茶色いクラフトパッケージは装い新たに内容は同じで製作されたセカンド・エディションになり、再び多くの愛情が注がれた作品となっている。 

ダウンロード音楽は否定しない。 進化と共に発展していくことはもちろんだと思う。
しかし、音楽のあるべき姿はこうであるべきだとこの作品は僕たちに悟らせてくれているようにも感じる。僕はたくさん売ろうと思ってこうして文章を書いているつもりはなく、届くべきところに届いてほしいと、そういつも願っている。僕たちの敬愛する音楽家カルロス・アギーレさんが言っていた、「アートワークはとても重要でCDパッケージは“音楽が住む家”」だと。


●アンドレ・メマーリ / Canteiro(カンテイロ)  3.780円 (在庫×)


2011年春に名古屋公演で初めてみたメマーリさんの演奏は今でも強く記憶に残っている。グランドピアノが「早く弾いて!」と言わんばかりに主を待っているかのようにも見え、ひたすら楽しそうに弾くメマーリさんの演奏は言うまでもなく素晴らしいものだった。 そして今、メマーリさんは伊藤ゴローさんのアルバム《GLASHAUS》にも参加していて、ここでは美しく繊細なピアノを奏でている。そんな素晴らしい音楽の波紋が次々に広がり繋がっていく。
2011年4月21日名古屋にてアンドレ・メマーリさんと。

Monday, June 18, 2012

Cielo azul

梅雨に入り湿度と共に夏の匂いを感じる季節。
雨の合間に晴れ渡る青い空はとても気持ちいですね。
一足早く夏限定として提供しているマサグランも好評で嬉しい限りです。
ありがとうございます。
店頭には音楽CDもいろいろと入荷しておりまして、
今日は空を思い起こす2枚をご紹介します。



●ルイス・ミラン  /  entre nuvens   2.900円 (在庫✕)

サンパウロの作曲家ルイス・ミランが描く、
現実世界と空想が交錯したような美しきファンタジック・アンサンブル。
タイトルは『雲の間 』と名付けられ、
雲のある風景と季節の移ろいを切り取ったブックレット封入し、
その“遠景の美”と共鳴するかのように、
アナ・リーの甘やかな美声と共に紡がれる上質な演奏にくつろぐ
優雅な時間が訪れる。



●ヘオルヒナ・アッサン  /  como respirar   2.100円 (在庫△)少量再入荷!

アルゼンチンから 心潤ビタミン補給ミュージック。
幸福感と生命力に溢れる「息をするように」#1。
美しい歌声とピアノソプラノサックスの織りなすメロディーに
胸を締め付けられる「祖父の手紙」#4。
虫の鳴き声と優しい歌声にふと立ち止まり休息する「子供は笑顔で眠る」#6。
静かに輝くピアノが美しく響く#7。
円盤楽器ハングドラムを使った綺麗な音色の 「おやすみ かわいい坊や」#9。
全編 彼女の透き通った歌声が素晴らしいアコースティックアルバム。

Monday, June 11, 2012

Nobuyuki Nakajima piano solo concert Report


6月8日、的形は雨。

呼吸するような雨音に合わせ即興演奏する中島さん。
雨の音は中島さんにとってガムランのように聴こえたらしく、
「今日の雨にとてもインスピレイションをもらっています。」と、
即興演奏とカンチェラーレ収録曲を交互に演奏し
真ん中のペダルを踏みピアノをミュートさせて雨とデュエットしたり
今までにないであろうスリリングでクールな中島さんの姿も垣間見え、
素晴らしき時間と演奏を披露していただき、
ライヴは何が起こるか分からない愉しみも感じました。

吉本宏さんもアフリカの撥弦楽器コラが入った曲を選曲されたり
雨でなければ生まれなかった時間がありました。

東京以外では初上映となった甲斐田監督の『みじかい夜』は、
中島さんの生演奏の後に上映し、ご本人と観る不思議な空間で、
作曲についてやレコーディング風景などを
とても興味深く観ていただけたと思います。
開場から上映終了まで実に約4時間半の今までにない長時間でしたが
最後は友人の応接間に招かれたようなリラックスした雰囲気の中、
終了となりました。

お越しいただいた皆さま
中島ノブユキさん
吉本宏さん
ありがとうございました!








そして、コンサートの翌日、ハンモックカフェ入口階段に咲いたサボテンの花が、
中島さんの名作1stアルバム『エテパルマ』のジャケットのように見えました。
『エテパルマ』のジャケットは蜷川実花さんによる写真なので恐れ多いですが...
翌朝咲いたことに何かシンパシーを感じました。


Tuesday, June 5, 2012

Goro Ito≪GLASHAUS≫release concert @HUMMOCK Cafe



●伊藤ゴロー/GLASHAUS 3.000円(在庫✕) 

クラシックギターの弦音が植物に滴る雫のように潤い、
若葉の香りのように揺らぐチェロやピアノが寄り添うゆたかな旋律。


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「これぞ浪漫的かつ抒情的な、真の無国籍音楽です。  坂本龍一」

作曲家/ギタリスト、伊藤ゴローのキャリアの集成。
ジャズ~クラシック~ブラジル音楽を基調に書き下ろした
ジャンルを越境するインストゥルメンタル作品
≪GLASHAUS≫のリリース記念コンサート開催決定しました!

クラシック・ギターとチェロが語り合う優しく淡い弦楽器の音色。
一期一会の空気感をまとい、ジャンルを越えた麗しき音楽が
夜空に広がるアコースティックコンサート。
そんな美しい音に満ちた空間を体験できるでしょう。

平日の夜開催ですが開演時間を遅く20:30に設定しておりますので
もしご都合あいましたら、ご予約 ご来場 心よりお待ちしております。

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Goro Ito≪GLASHAUS≫with Seigen Tokuzawa
release concert @HUMMOCK Cafe

日時:2012年 7月 5日(木)

開場:19:30  /  開演:20:30

料金:前売 3.000円  /  当日 3.500円 (全席指定/ 共に1ドリンク付)

出演:伊藤ゴロー(クラシック・ギター)

徳澤青弦(チェロ)

料理:当日限定料理やドリンクを数種ご用意いたします。

会場:ハンモックカフェ

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●伊藤ゴロー / Goro Ito
≪GLASHAUS≫スペシャルウェブサイト
http://itogoro.jp/


作曲家、ギタリスト、プロデューサー。ソロ・プロジェクトMOOSE HILL (ムース・ヒル) 、布施尚美とのボサノヴァデュオnaomi & goroとして活動する傍ら、映画やドラマ、CM音楽も手がけ、国内外でのアルバムリリース、ライブを行う。commmonsよりリリースしたPenguin Cafe Orchestraの『tribute』『best』や原田知世直近の2作『music & me』『eyja』などプロデュースワークも行う。2011年にnaomi & goro & 菊地成孔名義で、坂本龍一のレーベル「commmons」から『calendula』をリリースしヒットを記録。青森県立美術館にてサウンドインスタレーション「TONE_POEM」の発表、方言を使った作曲のワークショプ、原田知世との朗読会「on-doc.(オンドク)」を行う。 2012年4月に2年ぶりとなるソロアルバム『GLASHAUS』をリリース。チェロにジャキス・モレレンバウム、ピアノにアンドレ・メマーリらが参加。7月21日~9月17日に開催される青森県立美術館の夏の企画展《Art and Air ~空と飛行機をめぐる、芸術と科学の物語》のサウンドトラックも担当する。




●徳澤 青弦  / Seigen Tokuzawa
http://seigen.txt-nifty.com/

1976年生まれ、東京出身。チェリスト・作曲・編曲家。たくさんの著名アーティストと レコーディングやライヴサポートをするかたわらanonymass、菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール、ASA-CHANG &ブルーハッツ、world’s end girlfriend & POLTERGEIST ensemble、UooBなどで バンド活動する。昨年から徐々にソロライブの回数も増やしている。現在は主に さだまさしのツアーサポート、そしてラーメンズ・小林賢太郎の舞台音楽、その他 映像作品・マルチメディア作品とのコラボレーション等を意欲的にとりくんでいる。  昨年暮れから今年の2月まで催された舞台『うるう』が記憶に新しい。2007年「ラーメンズサントラVol.1」リリース。2008年「ポツネンの音楽」リリース。11年震災チャリティコンピレーション「ポツネンの音楽その2」リリース。

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<ご予約・問い合わせ先>  現在ご予約受付中
メールhummockcafe0525@yahoo.co.jp
電話 079-254-1400(12:00~22:00定休日除く)


予約方法
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●お電話・メール・店頭にて受付(全席指定)
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(未就学児童の入場は事前にご相談下さいませ)
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予約完了

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<協力>
SPIRAL RECORDS 
333DISCS