Tuesday, April 12, 2011

Buenos Aires Report ③

<Comida①>
今回の旅の目的の一つ、料理の確認。私たちが入ったお店の味は思っていたより味付けが薄く、すべて好みの味でした。テーブルには塩・こしょう、タバスコなどがあり好みで足している人も見られました。
エンパナーダはテイクアウト、ケータリング、食堂やレストラン、そして家庭まで幅広く愛される国民食でした。私たちが日本でエンパナーダを作っていることをお店の方に伝えて写真を撮らせてほしいとお願いすると、「si,si(OK,OK)」と笑顔で記念撮影。味は中身や味つけが少しずつ違っていたりして、どれも美味しくお店の個性を感じました。
そして、アルファホールも街中でよく見かけました。キオスコ(日本のコンビニのような店)、スーパー、ケーキショップ、カフェなど...。南米のヤシの実の油(パームオイル)を原料とするショートニングと、とうもろこしの粉であるコーンスターチを主に用いて作るサブレはサクサク、ホロホロとした食感。サンドしているドゥルセ・デ・レチェ(ミルクの甘み=キャラメル)とココナッツがサブレをちょうどいいバランスでつなげています。左上画像がクラシック・タイプで直径約3cm~12cmの大きさもさまざまです。表面にチョコレートのデコレートを重ねているのもあり、見ているだけで楽しくなります。

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あと、煮込み郷土料理のカルボナーダ、プチェロは、ブエノスアイレスではこの時期(夏の終わり)に食べることは少ないようで、それを知らずに出来ないか頼むと、「おかしな注文するなぁ...」という感じでにんまり笑顔で「出来ないよ・・・」と言われました。そりゃそうです。日本で夏場に鍋を注文するようなものかもしれません。残念ですがまたの機会に! 上の写真の料理はHUMMOCK Cafeのメニューにはないですが、『ロクロ(白いんげん豆と白とうもろこしなどの煮込み)』と『タマル(とうもろこしの皮で包み煮た料理、中身は炊いたとうもろこし粉に牛肉を詰めたもの)』をレコレータ地区のサンファン地方料理店で食べることができました。どちらも伝統の味を忠実に守っている印象で、ロクロに入っている骨付き牛すじ肉から出たコクと豆の甘みの優しい味わいと、ちまきのようなタマルの素朴な味わいは、アンデス山脈ふもとのワイン産地として有名なサンファン地方の大家族の食卓風景が目に浮かびました。
これらの郷土料理についての詳しく分かりやすい本が旅の指さし会話帳40アルゼンチン(谷本雅世著)です。スペイン語でのメニュー解説や食材のページはよく活用させて頂きました。街を歩くにはもちろん、文化を知るのにも大変役立ちました。ブエノスアイレスで入ったカフェやレストランは、この他に野菜中心の創作料理やパリージャ(炭焼き)料理などもありましたので、<Comida②>として後日レポートします。